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通信Vol. 571/99/04/21

HRモニターレポート

最近はHRモニターを使用してのトレーニングがかなり一般に普及してお
り、キャファ通信でもAT値のことが話題になってますね。巷ではマフェト
ン理論なるものも蔓延しているようです(ことさらに取り上げているのは、
どうも日本、それもジョギングやトライアスロンの分野だけのようですが)。

私自身はHRモニターに出会ったのは約10年前です。POLARのPE3000とい
う、今では年代物のモニターで、5.1cm×4.5cm×1.5cmのばかでかいレ
シーバーを腕に付け、トランスミッターはバンドから取り外しが出来る、い
かにも「ごつい」代物でした。確か、定価が6万円近くしたと思います。と
てもこんな値段では手が届かないので、阪大のボート部の選手が業者に大量
注文するときに一緒に購入させてもらった(半値近い?)のを覚えています。

当時、学生時代にはモニターを使って管理するというより、自分のした練習
がHRでどのくらいになるのか、主観的強度をHRモニターで確認する程度に
しか使っておりませんでした。また、コンコーニテストも何度かチャレンジ
しましたが、うまくいきませんでした。

仕事を始めて3年ほどトライアスロンから遠ざかり、再び復帰しようと考え
たとき、今度はトレーニング強度管理の手段として、積極的にHRモニター
を使用することにしました。引き出しの奥から引っぱり出してみると、以前
使用していたPE3000はゴムの部分がボロボロで、全く使える状態ではあり
ません。

最初からトライアスロンに復帰するのは無理と考え、せいぜいランニングだ
けだろうということで購入したのが、SEIKOのパルスグラフでした。これが
結構お気に入りで約3年間使用してきましたが、そのうち本格的にBIKEのト
レーニングをするようになると、指尖脈波を検知するタイプのこのモニター
はハンドルを握ることでデータの乱れがかなり大きくなり、そろそろ限界を
感じていたところでした。

そこでPOLARのアキュレックスプラスのモニターをする話しが出て、この
レポートを書くこととなりました。

今回のレポートの目的は取扱説明書に書いてあるようなことを報告するので
はなく、「SEIKO・パルスグラフ」と、「POLAR・アキュレックスプラ
ス」を併用し、実際の使用感を報告することです。私の個人的な感想のた
め、客観性には欠けると思いますので、これだけでどちらかの機種を悪いと
決めつけないようにしてください。

また、注意点として私はどちらのモニターもインターフェースを使用してお
りません。(Macのため、出来ないといった方が正しい)原始的ですが、す
べてデータは目で見て日誌に書き写しております。念のため。

期間:1999年3月1日〜3月31日

使用時間 SWIM    0min
     BIKE   798min
     RUN  743min
     TOTAL  1541min

各モニターの特徴(以下、POLAR アキュレックスプラスは「POLAR」、
SEIKO パルスグラフは「SEIKO」で示す)

◎POLAR アキュレックスプラス

<利点>
・各ラップタイムでのav.HRが記録できる(これはSEIKOでは出ない)
・ターゲットゾーン中、上、下の各々のトータル時間がでる(これもSEIKO
では出ない)
・ターゲットゾーンより上、下の時の警告が「ピッ、ピッ、ピッ」という
 HR音なので電池の消耗はSEIKOに比べて少なそう(SEIKOではターゲット
 ゾーンより上の時の警告が「ピピピピッ、ピピピピッ」というけたたましい
 PR音なので、電池の消耗は POLARに比べて多いような気がする)
・計測終了後、一旦リセットして次の計測に入ってもすぐに正確なHRがで
 る( SEIKOはPRの値が落ち着くまでに4、5分かかる)

<欠点>
・冬はトランスミッターの装着時、冷たくて不快感あり。胸に当たる電極の
 部分が湿っていないとデータが取れない
・トランスミッターの締め付け感(これは慣れるとそれほどでもないが…)
・長時間使用でトランスミッターの中央が当たり、擦り傷が出来る(1カ月
 くらいで慣れ、擦り傷は出来なくなった)
・トレーニング中、手袋をしているとスタート、ストップのボタン操作がや
 りにくい(スタート、ストップのボタンがとても小さい)
・少ないボタンで多機能であるがために、ボタン操作がSEIKOに比べ、やや
 煩雑
・うっかりしてデータのメモリーを消してしまいそうになる(SEIKOの方が
 データを消去するのにワンクッション置くため、消しにくい)
・HRのメモリーが最短でも5秒毎のため、HRmaxについては、一瞬の最高
 値は SEIKOに比べるとわずかに記録しにくい?(SEIKOのメモリーは4秒毎
 である…これなら誤差の範囲ですね)
・POLARのモニターで表示されるav.HRは、メモリーの時間毎に記録した
 HRの平均値である。メモリーの間隔は5秒毎、15秒毎、60秒毎と3種類選
 択できるが、HRのアップダウンが激しい場合、60秒毎を選択したらかなり
 av.HRがいい加減になる可能性がある
・電池交換が面倒。業者に依頼しないといけなく、この間はトレーニングに
 使用できない。

◎SEIKO パルスグラフ

<利点>
・PRの推移がグラフでトレーニング中も確認できる。これがPOLARにはな
 い最大のメリット?
・電池の交換が簡単で、自分で出来る(電池はコンビニなど、どこにでも
 売っているもの)
・スタート、ストップのボタン操作はPOLARに比べやりやすい。ただし、
 慣れないと間違えてラップを取るときにストップを押してしまう
・ランニングのピッチが測定できる(POLARでは測定できない)

<欠点>
・寒いと指尖脈波が正確に感知できず、PRがとれず、ばらつくことがあ
 る。気温4〜 5度くらいになると、軍手1枚では末梢の血管が締まってしま
 い、ほとんど検出できない。
・BIKEではハンドルの握りを何度も変えるため、その度にpulseが抜け落
 ちる(1時間のon roadでの走行で、av.HRを比較するとSEIKOで
 137bpm、POLARで142bpmと約 5bpmの差がある)
・一度stopを押してリセット後、再度計測しようとしたとき、立ち上げて
 PRが落ち着くまでに数分必要(POLARはすぐにほぼ正確なHRが出る)
・POLARに比べ、自分がしんどいと思ってからPRが上がるまでにタイムラ
 グがある。これは坂を登ったときなどに感じたのだが、POLARの方がHR値
 の反応が早く、頂上をこえるとすぐにHR値が落ち始めるが、SEIKOは頂上
 をこえた後もしばらくPR値が上がったままになり、POLARの方に4〜5秒遅
 れてPR値が落ちるような印象があった
・totalのav.PRはでるが、各ラップタイムでのav.HRは出ない

以上です。

では、私ならどちらをお薦めするか?といいますと、独断で申し上げれば、
ランニングだけに使用するのならやはりSEIKO パルスグラフですが、BIKE
時の使用となるとPOLAR アキュレックスプラスに軍配を上げます。

同じモニターを使用していて違った印象をお持ちの方へ。ぜひご意見を聞か
せてください。また、他のモニターでこれはと思うものがあれば教えてくだ
さい。よろしくお願いします。


#辻本から

今のところPOLARが世界的に一番よく使われていますが、満
足している人も少ないのではないかと思うくらい欠点が多い製品でもありま
す。またPOLARはよく故障します。その修理代も高く、維持費の高くつく
代物といえます。私自身、並行輸入していた経験から苦い経験も多々あります。

日本の総代理店はキャノントレーディングですが、電池交換の費用が非常識
な価格だったり、トランスミッターのリサイクルに消極的な点(海外では電
圧の低くなったトランスミッターを回収してリサイクルしています)など、
不透明な点が気になります。


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